Sunoはテキストをプロンプトとして作詞、歌声、楽器、多様なジャンルの音楽が生成できるAIです。弊サイトでも、12月中旬にSunoのログインから試し方を紹介しました。
その後、12月19日にマイクロソフトの生成AI機能「Microsoft Copilot」にプラグインとして統合されることが発表され、既にSunoはマイクロソフトを利用している方にとって、Copilotを通じて利用できるようになっています。
より身近になり音楽制作の敷居を下げ、創造性を刺激する音楽生成AI、Suno。
それに伴い新機能が追加された無料版Sunoでより精度の高い音楽生成にチャレンジします。
試行錯誤の結果、Sunoで猫形ロボットの映画のエンディングテーマを作ってみた結果がこちら。
試行錯誤の工程と、より高いクオリティを作る猛者達へのSuno活用のヒントをご紹介します。
Sunoで楽曲作成スタート
手順は簡単です。
- 作詞、または、作りたい曲の歌詞について詳細を策定。
- Sunoにログイン Suno AI
- 「Song Discription」へ歌詞、または作りたい曲についてテキストを入力
- 生成された曲を楽しむ、またはブラッシュアップ
歌詞作成。音楽生成AIへのプロンプト作り
作曲のテーマは「年末とAIと私」としてチャレンジします。
まずは歌詞作り。歌詞作りの手順。
- ChatGPT3.5に中学生レベルの英語で作詞してほしい要素を箇条書きで入力。英語でポエムにしてもらう。
- これをhatGPTに日本語にしてもらう
AIにシンプルな英語→日本語にしてもらうというのはSunoに限らず、AIが日本語より英語にしたたかに反応するという前提によります。
日本語での曲作りの為、AIにとってより理解しやすい日本語を捉えたいというのが意図です。
よって日本語としては満足度の高くない散文詩ですが、よしとします。これで歌詞の用意が完了です。
いざ、Sunoへ!
早速、右上の「Make a song」をクリック。
人気のある生成された曲が「Trending 」として紹介されています。
左の「Explore」では、それぞれが視聴でき、「Create」で作曲。「Library」は自分で作った過去の曲がみられます。
「Trending 」には日本語の曲もあります。もともと英語がベースなので、日本語が若干不鮮明ともいわれていましたが、Trendingにある曲はさすが!日本語の違和感は薄いです。
「Song Description」という枠にChatGPTが作った直訳的なポエムを入れました。で、「Create」をクリック。
左上の「Custom Mode」をオンにすると「Generate Lyrics」というボタンが登場。入力した駄文を歌詞に生成してくれました。
12月半ばには確認できなかった「Style of music」 と「Title」というボタンも新たに追加されています。「Style of music」についての説明は、「あなたの求めている音楽のスタイルを説明して。例えばアコースティックポップ、など。Sunoは個別のアーティスト名について認識しませんが、ジャンルとバイブスは理解します」となっています。Vibesは感じるとは!
では、「samba」と英語で入れてみます。
タイトルはSunoが先に提案してくれていますが編集も可能です。作った曲をSuno上で公開することが可能なので、目を引くタイトルにする事で、生成後の音楽を共有することを許可すると「Trending」の上位に乗る可能性が高まります。
ではクリエイトを押します!
できあがりはこちら スタイルと歌詞の内容の調和が大事
Suno、自動で2曲生成されます。ここは変わらず。
生成された曲は、動画、またはオーディオとしてダウンロードできます。
出来上がった曲がこちら。大変庶民的な歌詞がサンバのリズムに!やや前のめりなサンバのリズムになっていますが、個人的な生活感が自分の好きな音楽のリズムにのって再現されるとは!
AIなくしてなしえない偉業だと感じます。
生成された2曲のうち、もう1曲はインストでボーカルが入っていないボサノバ調の曲となっていました。
満足度は低い結果に。
歌詞と曲調の指示が不一致だから?と、仮定し今度はスタイルを「80年代ポップス」とし、試しに「女性ボーカル」と英語でいれてみました。
安心してください。翻訳は無料のChatGPT3.5が得意とするところ。
また、サンバ調で指示した成果がややもっさりしていた為、日本語独特のリズム感を生かせるよう、生成された歌詞をよりこざっぱりとするように手を加えてみました。再度、音楽生成チャレンジ。
例によって2曲生成されましたが、男性女性のボーカル指示は有効ではありませんでした。2曲、それぞれ女性ボーカル、男性ボーカルとなりました。
出来上がった2曲のうち、お気に入りがこちら。
実践してわかったSunoでの精度向上の兆し
歌詞について、言葉の刻み具合と曲のスタイルの指示の調和は、大事なエッセンスだとわかりました。
比較的わかりやすい演歌の歌詞をいれて「ヘビーメタル風に」とした場合、面白くはなりますが音楽生成AI、Sunoにとってはミスマッチで、トライ&エラーを繰り返す結果となります。
結果、Sunoで日本語の曲を作る場合、歌詞については歌詞をほかのAIで作る工程を踏むより、Sunoで英語の文法に即した日本語で、シンプルに表現したい事を入力。生成された歌詞に手を加え、小気味よい文字の並びにするとよりリズム感がよくなります。
歌詞を入れて作曲したい場合も、日本語は日本語独特な表現は避け平易な表現が推奨です。
また曲のスタイル「style of the song」も、わかりやすさ優先で入力するとより満足度の高いSunoでの作曲の近道となります。
Sunoに寄り添って、やりたい事を明確化してみた
日本語が不得意、歌詞とスタイルの指示の調和が必要という仮説のもと振り切って今一度トライ。
日本が誇る青い猫型ロボットの映画のエンディングソングをイメージし、前述の通り英訳されても違和感のないよう、英語の文法を意識してつくった日本語のテキストで「Song Discription」に箇条書きで入力。
Sunoに歌詞を生成してもらい、日本語のアニメソングのように、とスタイルを指示して作曲した結果、冒頭にご紹介した動画に。
先に紹介した”年末ソング”たちは、画像が抽象画のようで紹介を割愛していますが、やりたい事がSunoに明確に伝わると、画像もそれに近いものになっています。Sunoは、直感的な感受性がとても豊かだと感じる結果に。無料版でも、1日10曲分つくれるのでテーマを決めて1曲作って、歌詞やスタイルの指示等、ブラッシュアップしていくことが可能です。
Suno AIの無料版を効果的に使用するためのヒント
- 歌詞や曲調の詳細な指定:
- サンプル楽曲を参考にする:
- 音楽の生成:
- 曲の延長:
- 利用制限:
- 日本語の対応:
- 発音の正確さや理解度には若干の制限があるかもしれません。できるだけ平易な日本語で歌詞を。
完璧な楽曲を期待する場合は、ユーザーによるアフターエフェクトでの追加の編集が必要になるかもしれません。それももちろん可能です。
Suno AIの無料版の可能性はまだまだありそうです。商用利用にはアップグレードが必要です。