データを自動分類!データを似た特徴を持つグループに分ける技術です。
マーケティングや医療など、様々な分野で活用され、より効果的な分析を可能にします。
K-means、階層的クラスタリングなど、様々な手法を解説します。
クラスタリングの基本
クラスタリング(Clustering)とは、データを似た特徴を持つグループ(クラスター)に分ける方法です。
例えば、あなたがたくさんの果物のデータを持っていて、それらを「りんご」「みかん」「ぶどう」のようにグループ分けしたいと考えたとします。
クラスタリングは、その作業を自動で行うための手法です。
クラスタリングの主な手法
K-meansクラスタリング
K-meansクラスタリングは、データをあらかじめ決めた数のクラスターに分ける方法です。
- クラスターの数を決める
例えば、「3つのグループに分けたい」と決めます。 - 初期の中心を決める
各グループの中心(セントロイド)をランダムに設定します。 - データをグループに分ける
各データを最も近い中心に割り当てます。 - 中心を再計算する
各グループの中心を再計算し、再度データを割り当てます。 - 繰り返す
グループ分けが安定するまで、これを繰り返します。
この方法は、データが多い場合や明確に分かれている場合に効果的です。
階層的クラスタリング
階層的クラスタリングは、データを階層的にグループ化する方法です。これには主に2つのアプローチがあります。
- 凝集型(Agglomerative)
最初にすべてのデータを個別のクラスターとして始め、近いクラスターをどんどん結びつけていきます。
- 分割型(Divisive)
最初にすべてのデータを1つの大きなクラスターにし、徐々にクラスターを分けていきます。
この方法は、データの階層的な関係を視覚化するのに便利です。
DBSCAN(Density-Based Spatial Clustering of Applications with Noise)
DBSCANは、データの密度に基づいてクラスターを見つける方法です。
データが密集している部分をクラスターとして扱い、密集していない部分を「ノイズ」として無視します。
事前にクラスターの数を決める必要がなく、形状が不規則なデータに対しても有効です。
クラスタリングの利用例
- マーケティング
顧客を似た購買傾向を持つグループに分け、ターゲットを絞った広告を行う。
- 医療
患者の症状や病歴をもとに、似た病気を持つ患者をグループ化する。
- 画像処理
画像内の領域をグループ分けして、物体の認識やセグメンテーションを行う。
クラスタリングの評価
クラスタリングの結果が良いかどうかを確認するためには、以下の方法があります:
- シルエットスコア
各データポイントが自分のクラスターにどれだけ適しているかを測定します。スコアが高いほど、クラスターがうまく分かれていることを示します。
- ダビーズ・ボルダイン指数
クラスターの間の距離とクラスター内のばらつきを比較して、クラスタリングの品質を評価します。
まとめ
クラスタリングは、データを似たようなグループに分けるための強力な方法です。
さまざまな手法があり、それぞれ異なる特性を持っています。
データの性質や目的に応じて、適切なクラスタリング手法を選ぶことが大切です。