Googleの最新AIモデル「Gemini」は、2023年12月に発表された、同社のこれまでで最も高機能なAIのモデルです。
こちらの記事ではGeminiがなぜここまで騒がれているのか。
という点についてお話していきます。
Geminiの概要 Googleによる多目的AIモデル
GeminiはGoogle Deep MINDが開発した多目的AIモデル。通称マルチモーダルと呼ばれるタイプのAIです。
Googleのみならず、現存している全ての生成AIの性能を凌駕している可能性があり、実際公開されたデモ画面でもそのような評価を受けています。公式サイト→
例えば公式サイトでは、いかにGeminiが優れているのか、Chat GPT4との比較を堂々と行い数値で示しています。
Geminiは、テキスト、コード、オーディオ、画像、ビデオなど、さまざまな情報タイプを統合し、多様なタスクに対応可能＝これがマルチモーダルです。
その柔軟性と汎用性の高さにより、開発者や企業顧客がAIを用いて新しいアプリケーションを構築していく、またその補助を自発的に行う可能性もあるなど、Geminiの登場により、AI技術の未来とその応用範囲が大きく広がることが予想されます。
もしかしたら、AIと能動的な会話を行う未来はすでにすぐそばまで迫っているのかもしれません。
Geminiの能力とは テキストからプログラミングまで
Gemini AIは、その先進的な能力で、従来のAIモデルの枠を超えた多岐にわたるタスクを処理できます。
特に、自然言語理解、画像やビデオの解析、複雑な数学的推論において顕著な成果を示しています
上位モデルとなるGemini Ultraは、大規模な言語理解モデル（LLM）研究と開発で用いられる32の主要な学術ベンチマークのうち、30で最先端の結果を達成しました（公式より）。
これには、57科目をカバーする大規模マルチタスク言語理解テスト（MMLU）も含まれており、Gemini Ultraはここで人間の専門家を上回る90.0%のスコアを達成しています。
ついに本格的にAIが専門家クラスの能力を持つ日が来たのかもしれません。
この成績は、Geminiが持つ膨大な知識の範囲と能力を示唆しています。
また、Geminiはテキストとコーディングの分野も得意とされています。
プログラミング言語に関しては、Python、Java、C++、Goなどの世界で最も人気のある言語に対応し、高品質なコードを生成可能としており、これにより更なる開発加速なども行われるかもしれません。
Geminiは複雑な情報を解釈し、さまざまな言語でのコーディングタスクに対応できるため、これらが世界基準になっていくと推定されています。
さらに、Geminiを用いて開発された進化版のコード生成システム「AlphaCode 2」は、競技プログラミングの問題を解決する能力において、従来のモデルを大きく上回る成果を示したと発表されました。
これらの成果は、Geminiの様々な領域における優れた理解能力と問題解決能力を反映しており、今後のAI技術の進化に大きな影響を与えると考えられます。
例えば一例として、教育と学習支援の項目として考えると、学生が科学実験のレポートを書く際、Geminiの様なAIはレポートの素となる実験のビデオや写真と、その実験記録のテキストを分析し、より詳細な解説や理解を促進します。
学生はそれらのGeminiの助言により、より質の高いレポート作成が可能になります。
これらはたった一例ですが、全てのジャンルに対してこのような革命的な事項が起こる可能性を秘めています。
Geminiの展開 Google製品への統合
Geminiは3種類の体系を展開する予定で、それぞれ「Ultra」「Pro」「Nano」の3つとなります。
- Ultra:最上級の能力で、事業規模のモデル
- Pro:幅広いユーザーに使われるべきモデル
- Nano:モバイルなど、小型端末用に最適化されたモデル
GoogleのGemini AIは、同社の様々な製品やプラットフォームに積極的に統合されています。
Geminiの最初の展開例として、BardはGemini Proを用いて、より高度な推論や理解を実現しています。
これは現状のBardにとっても最大のアップグレードで、世界中の170以上の国と地域で利用可能です。
また、Gemini NanoはPixel 8 Proに搭載され、新機能の提供に貢献しています。
これらの展開を通じて、GeminiはGoogleの幅広い製品群において、よりスマートな機能とサービスを提供するための鍵となっています。
