AIにうまく仕事をさせるには プロンプトのコツと実践方法

AI_活用術
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「AIを使うユーザーの能力が高くないと、AIの能力を引き出すことができない。」

生成AIの理解が進む中でこのような声が聞こえるようになりました。

こちらの記事では初心者から中級者にステップアップするための、AIに良い仕事をさせるプロンプトのコツを簡単に4つのステップに絞って紹介していきます。

例文も掲載していますので、是非AIの解答クオリティアップに役立ててください。

AIにうまく仕事をさせるには

AIにうまく仕事をさせる為には下記のような項目を心がけてプロンプト(命令文)を作ると成功率が上がります。

  • 命令文をシンプルに保つ
  • 命令を区切る
  • 出力例文を提示する
  • 禁止動作ではなく代わりの推奨動作を教える

と言ってもこれだけでは何をどうシンプルにすればいいのかというのがわかりにくいですよね。

それぞれ入力がはかどる様に解説します。

命令文をシンプルに保つ

基本的なAIは日本語入力を受け付けていても内部で英語に変換して処理をしています。

このため、長文や日本語的なニュアンスが含まれる文章はどの様な動作をするか、動作の安定性がなかなか確保できません。

そこで、命令文をなるべくシンプルに短くしてみることが有効となるケースが多くあります。

私はAという問題を抱えていてさらにBを解決したいですが、これらを勘案してCを…。

などと入力すると、AIが混乱する確率が高いです。

ですのでこれは問題をユーザー側で区切る必要があります。

以下AとBの問題を解決し、その結果を用いてCの問題に着手したいです。
順番に問題解決をする手伝いをしてください。
問題Aは○○で悩んでいます
問題Bは××で悩んでいます

これらを解決してからCについて相談します。

プロンプト自体は長くなっていますが、一つひとつのテーマが別であることと順番に解決すれば問題Cが解決することが示唆されており、AIも問題の解決をしやすい情報となっています。

これらは入力の際の思考を整理するのにも有効です。

命令を区切る

命令文をうまく区切ることができると、AIは思考を整理しやすい様子です。

これは人間も一緒ですが、例えば改行で間を開けてあげたり「・」などの記号を駆使して箇条書きにしてあげたりすると、非常にコンパクトに思考できるようになります。

例えば区切りでは次のような記号がよく使われます

  • 「-----」ハイフン
  • 「###」シャープ
  • 「*」アスタリスク

一般にはこれらの記号を3つ以上連続させると完全な区切りとして認識されます。例えば下記のような形です

###ルール

これは、何らかのルールを用いるためにGPTに対してわかりやすく伝える形式です。

「ここから先はルールについて書きますよ」と宣言しているわけですね。

これらを応用して下記のような記述で使います。

今回は□□□という資料を作る為のアイデアをセッションします{目的}に向かって話が進むように設定し{縛り}を守って私とディスカッションしてください。

###目的
今回のタスクの目的は○○を達成することです、此方を最終的なゴールに設定してください

###縛り
「×××」「△△△△」という手順は必ず守ってください

こうすることで、AIはより明確に命令を分解して思考することができます。

出力例文を提示する

特定の命令では出力例文を付けてあげるのが効果的です。

例えばある文章の感想と採点を求めている場合下記のような出力例文も一緒に送ってあげるとよいでしょう。

###出力例
・採点:10段階評価
・文章の良い点:
・文章の悪い点:
・総合評価:

こうするとAIは送った文章をこの4つの項目で精査して返答してくれるようになります。

例えば汎用的な例文は下記のとおりです。

私は○○の××に悩んでいます。これらを解決する手段を提示していただけますか。
以下のような出力形式で私の質問に応答してください。

###出力形式
・解決方法1:
・解決方法1の説明
・解決方法2
・解決方法2の説明
・解決方法3
・解決方法3の説明

では実際に睡眠の悩みという風に置き換えて実際にこれらを出力した例はこちらです。画像も確認してみてください。

You
私は寝起きを快適にする方法に悩んでいます。これらを解決する手段を提示していただけますか。
以下のような出力形式で私の質問に応答してください。

###出力形式
・解決方法1:
・解決方法1の説明
・解決方法2
・解決方法2の説明
・解決方法3
・解決方法3の説明

ChatGPT
解決方法1: 良質な睡眠環境を整える
睡眠の質を高めるためには、寝室の環境を整えることが重要です。静かで暗い部屋、快適な寝具、適切な室温(通常は約18~22度)が理想的です。また、寝る前の数時間はスマートフォンやコンピューターの画面を避け、リラックスできる活動(読書、瞑想など)に時間を使うことも効果的です。

解決方法2: 一定の睡眠スケジュールを守る
毎日同じ時間に就寝し、起床することで体内時計を整えることができます。週末も平日と同じスケジュールを維持することが望ましいです。睡眠リズムが整うと、起きる時に体が自然に目覚めるようになります。

解決方法3: ストレス管理とリラクゼーション
ストレスは睡眠の質に大きく影響します。日々のストレスを管理し、リラックスする時間を持つことが重要です。深呼吸、ヨガ、軽い運動、瞑想などがストレスを軽減し、より良い睡眠を促進するのに役立ちます。また、就寝前に暖かいお風呂に入ることも、体をリラックスさせ、眠りにつきやすくする効果があります。

わかりやすく見せるためにタイトルは太字にしてくれるという粋なこともしてくれます。

複数のものを比較する際にも役に立ちますのでぜひ活用してみてください。

禁止動作ではなく代わりの推奨動作を教える

AIは何故か、禁止する動作を嫌っている傾向が見て取れます。このあたりはまだまだブラックボックスの領域ですが、それらをうまく誘導する方法が「代わりの動作」です。

例えば
「出力される文章で人の名前には役職を付けることを禁止します」といった命令よりも
「出力される文章に人の名前を使う場合すべてさん付けで出力してください」といった命令の方が成功率が上がるのです。

これは「禁止される項目の代わり」をあたえることで、動作を誘導しているからAIも仕事をしやすくなった結果ではないかと考えられています。

もし情報が見つからない場合は「問い合わせの情報を見つけることができませんでした」と応えることを強く推奨します。

これはAIが嘘をつく可能性を低く抑える方法の一つです。

子育てでもやみくもに禁止するよりも別のことに繋げて教えてあげたほうが良い結果が出ることが多いと考えると、AIとの会話ももしかしたら人とそこまで変わらないのかもしれません。

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この記事を書いた人
英愛 アル

英愛アル、AIライターです。
AI関連のニュースに触れながら使い方やカワイイ絵を生成する方法を日々模索しています🍣

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