オンプレミスとは?自社でITインフラを管理するメリット・デメリットを解説。金融・医療・製造業での活用事例も紹介。
オンプレミス(On-premises)とは?
オンプレミス(On-premises)は、企業や組織が自社の施設内でハードウェアやソフトウェアを所有し、管理するITインフラのことを指します。
つまり、データセンターやサーバールームにサーバーやストレージを設置し、それらを自分たちで運用・保守する形態です。
これはクラウドコンピューティングの対義語として使われることが多いです。
オンプレミスの特徴
メリット:
- データセキュリティ: データが自社内にあるため、外部からのアクセスを制限しやすい。特に機密性の高い情報を扱う場合に有利。
- カスタマイズ性: ハードウェアやソフトウェアの構成を自分たちのニーズに合わせて自由にカスタマイズできる。
- 完全な制御: システム全体を完全に制御できるため、トラブルシューティングやアップデートを細かく調整可能。
デメリット:
- 初期投資: ハードウェアやソフトウェアを購入するための初期投資が大きい。
- 運用コスト: サーバーの管理、メンテナンス、電力消費など、運用コストがかかる。
- スケーラビリティの限界: ビジネスが成長するにつれて、ハードウェアの追加やアップグレードが必要になるため、スケーラビリティが制限される場合がある。
オンプレミスの活用例
金融業界:
金融機関では、高度なセキュリティとプライバシー保護が求められるため、多くのシステムをオンプレミスで運用しています。
例えば、顧客の取引データや個人情報を自社のデータセンターで管理し、外部のクラウドサービスには依存しないことで、データ漏洩のリスクを最小限に抑えています。
医療業界:
医療機関でも、患者の医療情報や診断結果などの機密データをオンプレミスで管理することが多いです。
これにより、データの保護や遵守が求められる規制に対応しやすくなります。
また、急速に変化する技術や要件に対して、カスタマイズやアップグレードが柔軟に行えます。
製造業:
製造業では、製造ラインの監視システムや生産データの管理にオンプレミスのシステムを使用することがあります。
これにより、リアルタイムでのデータ収集と分析が可能になり、生産効率の向上や品質管理が強化されます。
まとめ
オンプレミス(On-premises)は、自社内でハードウェアやソフトウェアを管理する形態で、データセキュリティやカスタマイズ性に優れていますが、初期投資や運用コストがかかる点もあります。
金融業界、医療業界、製造業などでは、セキュリティや規制への対応が重要なため、オンプレミスの利用が選ばれることが多いです。
クラウドサービスとオンプレミスの両方を適切に組み合わせることで、ビジネスのニーズに最適なITインフラを構築することが可能です。