ChatGPTに資料骨子を考えてもらう手順と実践【初心者向け】

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ChatGPTに資料骨子を考えてもらうと仕事のスピードやクオリティが総合的に上がると思いませんか?

大手企業やコンサル企業でもChatGPTを導入しているというニュースが騒がれる昨今では、どのような業種でもChatGPTからアイデアのヒントをもらうといった内容が聞こえます。

しかし、どのような使い方をすればいいのか、どうしたらアイデアをくれるのかがいまいちまとまっていないのも事実。

無料版のChatGPTでも資料作成の手助けになったり、文章の校閲をしてくれたりと使い道は様々です。

こちらの記事では無料版のChatGPTを利用して、資料を作成する手順を初心者にもわかりやすく解説していきます。

また、下記プロンプト専門記事でも用途に応じた解説をしています。

関連記事:自分の作りたい資料を整理するプロンプト【要件定義】

関連記事:資料作成前のやることチェック用のプロンプト【ToDOリスト】

一般的な資料構成を出してもらう

まず資料制作にあたって、まったく何も思い浮かばない場合でも、以下の様な簡単なプロンプトを送るだけある程度の答えが返ってきます。

USER

これから資料を作りたいのですが、情報を整理するために 資料に関する整理すべき項目を提案してください

ChatGPT3.5

資料を作成する際に整理すべき項目は、資料の種類や目的によって異なりますが、一般的な項目を以下に示します。

  1. タイトルページ:
    • 資料のタイトル
    • 作成者名
    • 作成日付
    • カンパニーロゴやブランディング要素(必要な場合)
  2. 目次:
    • 資料内のセクションや章の構成
  3. 概要:
    • 資料の背景や目的
    • 資料全体の要約
  4. 本文:
    • 主題ごとのセクション分け
    • それぞれのセクションで詳細な情報やデータを提供
  5. 図表やグラフ:
    • データや情報を視覚的に示すための図表やグラフ
    • 見やすく、理解しやすい形式で表示
  6. 結論:
    • 資料の結論や要点のまとめ
    • 結論に至った理由や根拠の説明
  7. 参考文献:
    • 使用したデータや情報源のリスト
    • 引用した文献や参考にした資料の詳細な情報(著者名、出版年など)
  8. 付録:
    • 資料の本文には含めづらいが、補足情報や詳細データが含まれる場合に記載
    • グラフの元データや追加情報など

これらの項目を含めることで、資料が整然として読みやすくなり、情報を効果的に伝えることができます。

例えばこういった大まか流れを提案してくれます。

あるいは以下の用に聞いてみてもいいでしょう。

USER

資料作成前のチェックリストをくれますか?

ChatGPT3.5

資料作成前のチェックリストを以下に示します。これらの項目を確認することで、資料の品質を向上させることができます。

  1. 目的の明確化:
    • 資料の目的を明確に理解し、それに合致する内容が含まれているか確認する。
  2. ターゲットオーディエンスの考慮:
    • 資料の読み手や受け手のニーズやレベルを考慮し、適切な言葉や表現が使用されているか確認する。
  3. 情報の正確性:
    • 使用する情報やデータが正確で信頼性があるか確認する。
    • 引用や参考文献の正確性を確認する。
  4. 論理的な構成:
    • 資料の構成が論理的で、読み手が理解しやすい流れになっているか確認する。
    • タイトルや見出しが適切に配置され、内容を適切に伝えるか確認する。
  5. 視覚的な要素の検討:
    • グラフや図表が適切に使用されており、情報を効果的に示しているか確認する。
    • フォントや色の選択が読みやすく、統一感があるか確認する。
  6. 文法とスタイルの確認:
    • 文章が明確で分かりやすく、文法的なエラーや誤字脱字がないか確認する。
    • 一貫したスタイルや表現が使用されているか確認する。
  7. 引用と参考文献の適切な扱い:
    • 引用部分が正しく引用されているか確認する。
    • 参考文献が適切にリストされ、必要な情報が含まれているか確認する。
  8. レビューとフィードバック:
    • 資料を他の人にレビューしてもらい、フィードバックを受ける。
    • 必要に応じてフィードバックを反映し、改訂する。

これらのチェックリストを使用して、資料作成の過程での品質管理を行うことが重要です。

このようにチェックリストのサンプルもくれます、これらを基に進めてみましょう。

資料の目的は

ChatGPTの使い方をChatGPT自身に聞くこともできます。

例えば以下のようにしてみましょう。ここでは架空のプロジェクトとして進めていきます。

USER

こちらの資料は私の上司に新規プロジェクトの提案を行うものです。 どの様な情報をあなたに伝えると回答しやすいですか?

ここで言う「あなた」とは当然ChatGPTのことです。そうすると以下の様な返答が返ってきます。

ChatGPT3.5

上司に新規プロジェクトの提案を行う際に、以下の情報を提供いただくと、より的確な回答ができます。

  1. プロジェクトの背景と目的:
    • なぜこのプロジェクトが必要なのか、現在の課題や機会は何かを説明してください。
  2. 目標と成果:
    • プロジェクトの目標や期待される成果は何ですか?具体的な数値目標やKPIを教えてください。
  3. スコープと範囲:
    • プロジェクトのスコープや範囲はどのように定義されていますか?関連する領域やタスクを説明してください。
  4. 予算とリソース:
    • プロジェクトの予算や必要なリソースはどの程度ですか?人員、技術、物資などについて教えてください。
  5. スケジュールとタイムライン:
    • プロジェクトのスケジュールやタイムラインはどのようになっていますか?マイルストーンや重要な期限を教えてください。
  6. リスクと課題:
    • プロジェクトを進める上でのリスクや課題はありますか?どのように対処する予定ですか?
  7. 利害関係者とコミュニケーション:
    • プロジェクトに関与する利害関係者や関係者とのコミュニケーション計画はありますか?
  8. 他の選択肢や提案との比較:
    • 他の選択肢や提案と比較して、なぜこのプロジェクトが最適な選択肢だと考えているのかを説明してください。

これらの情報を提供いただくことで、より具体的で緻密な回答を提供することができます。

目的・成果・範囲・予算・スケジュール・リスクという基本的なことを聞かれています。

逆に言うとこれらがどの程度明確になっているかが非常に重要だと言えます。

では架空のプロジェクトなので、新しいシステムを入れると仕事がはかどるといった内容のプロジェクトだったと仮定します。

USER

目的:社内DXの促進

成果:総務課の残業時間の2割減

範囲:総務課4人

予算:導入システムAの年間使用料と学習時間

スケジュール:1か月がトレーニング期間、翌月から本格運用

ChatGPTから、項目別で質問が来た場合は、項目に対する答えだけでも返答を効率的に得ることができます。

ChatGPT3.5

ありがとうございます。提案する新規プロジェクトは、社内DXの促進を目指し、総務課の残業時間の削減に焦点を当てています。以下にプロジェクトの詳細を整理します。

  1. プロジェクトの背景と目的:
    • 社内DXを推進し、業務効率と従業員の生産性向上を図ることが目的です。残業時間の削減は、従業員のワークライフバランスの改善につながります。
  2. 目標と成果:
    • 総務課の残業時間を2割減少させることを目標とします。これにより、従業員の健康とモチベーションの向上が期待されます。
  3. スコープと範囲:
    • 総務課の4人を対象に、導入システムAのトレーニングと運用を行います。業務の効率化や自動化に焦点を当てます。
  4. 予算とリソース:
    • 導入システムAの年間使用料と、従業員の学習時間に予算が割り当てられます。
  5. スケジュールとタイムライン:
    • トレーニング期間として1か月を設定し、翌月から本格的な運用を開始します。スケジュールは、トレーニングと運用の準備に十分な時間を確保します。
  6. リスクと課題:
    • 従業員のシステムへの適応性やトレーニングの効果が課題となる可能性があります。また、システムの導入や運用に関する技術的な課題も予想されます。
  7. 利害関係者とコミュニケーション:
    • プロジェクトに関連する利害関係者とのコミュニケーション計画が必要です。特に、総務課の従業員や上司との定期的な情報共有が重要です。
  8. 他の選択肢や提案との比較:
    • 他のDXプロジェクトや残業時間削減策と比較して、導入システムAの選択が最適である理由を明確に説明します。

このようにして、GPT側に目的等をまとめてもらいます。

ここでの目的は自身の目的の明文化とGPTが提案したりまとめてきたものとの相違や、視点の打ち返しです。

考えていなかった目的が補完されている場合もありますし、自身の考えの再点検にも役立ちます。

最後にこれをどのように資料に落とし込んダライ以下を聞いてみます

USER

こちらを資料に最適な形に章立てで落とし込んでください

※このプロンプトは同じ会話の中で続けていないと使えないことに注意してください。必要に応じて改善することをお勧めします。

ChatGPT3.5

提案資料の章立てを以下のように落とし込みます。

  1. はじめに
    • プロジェクトの背景と目的の説明
    • 提案の概要と目標
  2. 課題の特定と解決策
    • 総務課の残業時間削減が必要な理由
    • DXプロジェクトによる解決策の概要
    • 導入システムAの選定理由
  3. プロジェクトの概要
    • プロジェクトのスコープと範囲
    • プロジェクトの目標と成果
    • 予算とリソースの概要
  4. 計画とスケジュール
    • トレーニング期間と運用開始のスケジュール
    • プロジェクトの進行予定とマイルストーン
  5. リスクと課題
    • プロジェクト実行中に考えられるリスクと課題
    • 対処策やリスク管理の計画
  6. 利害関係者とコミュニケーション
    • プロジェクトに関わる利害関係者の役割と関与
    • コミュニケーション計画と情報共有の方法
  7. 他の選択肢との比較
    • 他のDXプロジェクトや残業時間削減策との比較
    • 導入システムAの選択が優れている理由の詳細説明
  8. まとめと次のステップ
    • 提案の要約と重要なポイントの再確認
    • 次の段階や承認プロセスに関する情報

この章立てに従って、各章を詳細に埋めていくことで、資料の完成度を高めることができます。

ここまで立ててくれれば、おおよその骨子ができ例えいるのではないでしょうか。

やってることはGPTの指示に従って簡単な現状を伝えただけです。

もちろんプロンプトをこだわれば、もっと高位な返答を得ることもできますが、骨子を作る時、全体を振り返る時はこういったやり方の方が早くわかりやすいと言えるでしょう。

以上で骨子構築は終了となります。

調べもの、裏取りは自分で行う

ChatGPT3.5(無料版)はインターネットにおけるリサーチ機能を有していません。

あくまでも、学習済みの知識の中からベターと思われる答えを返しているだけになります。

また、数値を扱うことが得意ではなく、やや適当な答えを返しがちです。

ですので、正確な数値を問う質問や、動向を問う質問には答えることができません。

答える場合はハルシネーションと呼ばれる「嘘の答え」であることがとても多くなっています。

その為、一般的な予算を調べる必要がある場合、または実態データを伴った裏付けが欲しい場合は、自分自身でリサーチして資料を埋める必要性が出てきます。

そのあたりは通常の検索とうまく併用して使っていきましょう。