【用語解説】VAE(変分オートエンコーダ:変分自己符号化器)とは?

AEは、変分ベイズ推論に基づいた生成モデルです。エンコーダとデコーダから構成され、潜在空間に確率分布を導入することで、多様なデータを生成できます。機械学習における生成モデルの基礎知識を深めるために、ぜひご覧ください。 AI_用語辞典
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VAEは、写真のようなデータを圧縮して、また元のデータに戻したり、新しい似たようなデータを作ったりできるAI技術です。

元のデータの特徴を捉えて、新しいものを生み出すことができるので、創造的なAIの開発に役立ちます。
このVAEについて、より詳しく解説いたします。

VAEの基本概念

VAE(Variational Autoencorderl:変分オートエンコーダ:変分自己符号化器)は、機械学習の一種で、データを圧縮してから再構成するためのモデルです。

VAEは、自己符号化器(Autoencoder)という基本的なモデルに「変分ベイズ推論」のアイデアを組み合わせたものです。
データの潜在的な構造を学習し、新しいデータを生成する能力を持っています。

自己符号化器(Autoencoder)との違い

  • 自己符号化器(Autoencoder)
    • データを圧縮(エンコード)し、その圧縮されたデータから元のデータを再構成(デコード)するモデル。
    • 主にデータの次元削減や特徴抽出に使われる。
    • 再構成エラーを最小化することが目的。
  • 変分自己符号化器(VAE)
    • 自己符号化器のアイデアに、確率的な要素を加えたモデル。
    • データを圧縮する際に「確率分布」を学習し、その分布から新しいデータを生成する能力を持つ。
    • 再構成エラーの最小化に加え、データの潜在変数の分布が特定の形(通常は正規分布)になるように調整される。

VAEの仕組み

  1. エンコーダー
    • 入力データを圧縮し、潜在変数の確率分布(例えば、平均と分散)を生成します。
  2. 潜在変数
    • エンコーダーから得られる確率分布からサンプリングされる変数で、データの潜在的な特徴を表します。
  3. デコーダー
    • 潜在変数を使って、元のデータを再構成します。

VAEの学習プロセス

VAEの学習プロセスは、以下の2つの目的を同時に達成しようとします。

  1. 再構成誤差の最小化
    • 元のデータと再構成されたデータとの違いを最小限に抑えるようにします。
  2. KLダイバージェンスの最小化
    • 潜在変数の分布が理想的な分布(通常は標準正規分布)に近づくようにします。

この2つの目的を同時に最適化することで、VAEは高品質なデータ生成能力を持つと同時に、データの潜在的な構造を学習します。

VAEと他の生成モデルの比較

  • 生成敵対ネットワーク(GANs)
  • VAE
    • VAEは確率的なアプローチを取るため、学習が安定しており、潜在変数の解釈が容易です。
    • 生成品質はGANsほど高くないことがありますが、生成プロセスが安定しています。

まとめ

Variational Autoencoder(VAE)は、データの潜在的な構造を学習し、新しいデータを生成するための強力なツールです。

自己符号化器の基本的なアイデアに、確率的なアプローチを加えることで、より豊かなデータ生成能力を実現しています。

VAEと他の生成モデル、(GANs)との違いを理解することで、さまざまな機械学習のアプローチを適切に選択し、利用することができます。

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この記事を書いた人
星野クォンタ

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